実践すれば本当に審美歯科が変わってしまう8つのポイント

歯列矯正治療を始めてから、これまであまり感じなかった首のこりや肩こりに悩まされるようになったという方が、実は少なくありません。一見すると、歯と首は離れた場所にあるため、関連性がないように思えるかもしれません。しかし、私たちの体は巧妙に繋がっており、口腔内の変化が全身のバランスに影響を及ぼすことがあるのです。歯列矯正中に首こりが起こる主な原因として考えられるのは、まず「噛み合わせの変化」です。矯正治療によって歯が移動し、噛み合わせの位置が変わると、顎の関節やその周囲の筋肉（咀嚼筋）にこれまでとは異なる負荷がかかるようになります。特に、治療の初期段階や装置を調整した直後などは、一時的に噛み合わせが不安定になりやすく、無意識のうちに顎や首の筋肉が緊張してしまうことがあります。この緊張が持続すると、筋肉が硬直し、血行が悪くなることで、首こりや肩こりといった症状として現れるのです。次に、「精神的なストレス」も影響している可能性があります。矯正装置の違和感や痛み、食事の制限、見た目への気遣いなど、矯正治療中は様々なストレスを感じやすいものです。精神的なストレスは、交感神経を優位にし、全身の筋肉を緊張させる作用があります。特に、首や肩周りの筋肉はストレスの影響を受けやすいため、こりや痛みに繋がりやすいと言われています。さらに、「姿勢の変化」も無視できません。噛み合わせが変化すると、それを補うために無意識のうちに頭の位置や姿勢を変えてしまうことがあります。例えば、噛みやすい位置を探して顎を前に突き出したり、首を傾けたりするような癖がついてしまうと、首や肩の筋肉に偏った負担がかかり、こりを引き起こす原因となり得ます。また、矯正装置の違和感から、就寝中に食いしばりや歯ぎしりが強くなることもあり、これも顎周りの筋肉の緊張を通じて首こりを誘発する可能性があります。このように、歯列矯正中の首こりは、複数の要因が複雑に絡み合って起こることが考えられます。もし症状が気になる場合は、我慢せずに担当の歯科医師や、場合によっては専門の医療機関に相談することが大切です。