知覚過敏でも矯正可能?事前の確認点
元々知覚過敏の症状がある方が歯列矯正治療を検討する場合、治療によって症状が悪化しないか、治療を無事に終えられるかなど、多くの不安を抱えることでしょう。しかし、知覚過敏があるからといって、必ずしも歯列矯正を諦める必要はありません。大切なのは、事前に歯科医師としっかりと情報を共有し、適切な対策を講じることです。まず、カウンセリングの段階で、ご自身が知覚過敏であることを明確に伝え、いつ頃から、どのような時に、どの程度のしみ方をするのか、といった具体的な症状を詳しく説明しましょう。歯科医師は、その情報と口腔内の診査結果を踏まえ、知覚過敏の原因を特定し、矯正治療が症状に与える影響を評価します。場合によっては、矯正治療を開始する前に、知覚過敏の原因となっている虫歯や歯周病の治療を優先的に行うこともあります。また、矯正装置の種類についても相談が必要です。例えば、歯にかける力が比較的コントロールしやすいマウスピース型矯正装置を選択したり、ブラケットの種類を工夫したりすることで、歯への負担を軽減できる場合があります。治療中に関しても、知覚過敏の症状が出た場合の対処法(知覚過敏用歯磨き粉の使用、フッ素塗布、薬剤塗布など)を事前に確認しておくと安心です。歯科医師との密なコミュニケーションと、状況に応じた柔軟な対応により、知覚過敏の症状をコントロールしながら矯正治療を進めていくことは十分に可能です。不安な点は遠慮なく相談し、納得した上で治療を開始しましょう。