インターネットやSNSで、「歯列矯正が実質無料」「モニター価格で格安」といった目を引く広告を見かけることがあります。しかし、これらの広告を鵜呑みにするのは危険です。多くの場合、そこには何らかの条件や制約が隠されている可能性があります。例えば、「実質無料」と謳っていても、実際には高額なデンタルローンを組むことが前提であったり、特定のオプションサービスへの加入が必須であったりするケースがあります。また、「モニター価格」と称していても、通常の治療費と比較して本当に安いのか、治療の質が担保されているのかは不透明な場合があります。広告に記載されているのは最低限の費用で、検査料や調整料、保定装置料などが別途高額に設定されていることも考えられます。特に注意したいのは、契約を急かすような文言や、デメリットに関する情報が極端に少ない広告です。歯列矯正は長期間にわたる治療であり、医療行為です。安易な契約は後悔に繋がるってしまう能性があります。広告の情報だけでなく、実際にクリニックに足を運び、カウンセリングを受けて、治療内容、総費用、支払い方法、解約条件などを詳細に確認することが不可欠です。さらに、複数のクリニックで話を聞き、比較検討することも重要です。誇大な広告や甘い言葉に惑わされず、冷静な目で情報を吟味し、信頼できる医療機関を選ぶことが、安全で満足のいく歯列矯正治療を受けるための第一歩と言えるでしょう。