中学生のお子さんの歯列矯正治療を検討する際、保護者の方にとって最も気になることの一つが治療費用でしょう。歯列矯正治療は、原則として公的医療保険の適用外となる自由診療であるため、ある程度のまとまった費用が必要となります。中学生の矯正治療費の相場は、選択する矯正装置の種類や治療の難易度、治療期間によって大きく異なりますが、一般的に、ワイヤー矯正(表側)で60万円から100万円程度、マウスピース型矯正装置で80万円から120万円程度と言われています。これには、初診相談料、精密検査・診断料、矯正装置料、毎月の調整料、そして治療後の保定装置料などが含まれることが多いですが、クリニックによって料金体系は異なりますので、事前に総額と内訳をしっかりと確認することが重要です。支払い方法については、多くの歯科医院で一括払いの他に、分割払いやデンタルローンといった選択肢が用意されています。院内分割であれば金利がかからない場合もありますし、デンタルローンを利用すれば月々の負担を抑えることができますが、金利手数料が発生します。クレジットカード払いに対応している医院もあります。家計の状況に合わせて、無理のない支払い計画を立てましょう。また、直接的に無料になるわけではありませんが、医療費控除の制度を利用することで、間接的に費用負担を軽減できる可能性があります。一年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告を行うことで所得税の一部が還付される制度で、お子さんの矯正治療費も対象となることがあります。領収書は必ず保管しておきましょう。さらに、地方自治体によっては、子どもの矯正治療に対して独自の助成金制度を設けている場合があります。ただし、対象年齢や所得制限、対象となる不正咬合の種類などが定められていることが多く、全てのケースで利用できるわけではありません。お住まいの市区町村の役所や保健センターのウェブサイトなどで情報を確認してみることをお勧めします。高額な治療費だからこそ、事前にしっかりと情報を集め、納得のいく形で治療を進めることが大切です。
中学生の矯正治療費いくらかかる?支払いと助成制度